「世界文化遺産」地域連携会議 設立趣意書                  
役員 規約                 
メンバー     活動                 


 TOP

関係省庁、政府首脳への提案活動(2016年8月30日:市町村長会)


 要望者:門川京都市長(会長)、小城斑鳩町長(副会長)、岩井富岡市長、山本宇治市長、眞野廿日市市長ほか

   

文化庁次長              観光庁長官

  

国交省・森技監               同・大野政務官(会のメンバー)

自民党幹事長(左から奈良市、南砺市=白川郷五箇山、大田市教育長=石見銀山、富士河口湖町副町長、富岡市長、京都市長、二階氏、斑鳩町長、姫路市、宇治市長、下仁田町副町長、富士宮市長、廿日市市長=厳島神社)

※以外に河村建夫氏(史跡保全議連代表世話人)、世界遺産議員連盟より西村康稔氏(副会長・兵庫)、玉城デニー氏(幹事長)・平沢勝栄氏 ほかが総会出席

  


世界文化遺産の永続的保全と

その持続的活用を目指して

 

 「世界文化遺産」地域連携会議 5年間の議論を踏まえて 

この春、地震により熊本城の石垣が崩壊。また夏には京都の中心街であわや大災害につながりかねない火災が起きました。原爆ドーム・姫路城・法隆寺など文化財建造物の耐震性をどう確保するか、宮島・紀伊山地・日光などにおける水害への備え、あるいは木造建造物中心の京都や奈良で大火災が起きたらどうなるのか・・・世界遺産を百年・千年先の未来まで伝えて行くには、まさに気が遠くなるような努力が必要です。

各地域はそれぞれ一生懸命に世界遺産の保全・活用に取り組んでいます。しかし、世界遺産の保全・活用には地元の頑張りだけでは決して十分ではありません。日本が世界に誇る遺産であるからには、国にも特別なご配慮をいただく必要があります。

まず、根本的な問題は世界遺産はじめ「文化財保全」への財源が不足していることです。富岡製糸場では入場料を一気に倍に、また修復保存すべき文化財等を多く抱える京都・二条城ではMICE利用や一口城主募金による収入確保に努めるなど、各地で様々な工夫が始まっていますが、それだけでは到底、本来の必要額に及ぶものではありません。

次に、世界遺産それぞれの個性や地域性にきめ細かく配慮した支援策が不足しています。例えば、白川郷・五箇山の合掌集落の維持に必要不可欠な茅場の整備には、国の支援がありません。石見銀山では落石対策が必要な箇所が22箇所あり、登録後9年間に4度の事故が起きていますが、通常の補助制度以外に頼るものがありません。あるいは沖縄では国営公園の首里城と、それ以外の構成資産の間に著しい事業格差が見られます。

加えて、省庁間連携のより一層の強化が必要です。例えば、富士山周辺では太陽光パネルによる景観破壊をどう規制するかが大きな問題になっています。世界遺産の防災・減災には関係省庁の積極的な関与が、またわが国の成長戦略にはその代表的観光資源である世界遺産を海外に強くアピールする視点が、不可欠であることは申し上げるまでもありません。

 最後に、海外には景観破壊を理由に世界遺産の取り消しが行われた事例があります。わが国でそうした事態が生じないようにするためには、国が責任を持ち、トータルな施策を講じていただくことが不可欠です。特に、私権の問題や開発圧力がある中、各自治体が景観や景観条例に基づく計画によって辛うじて世界遺産バッファゾーンを保全している現状は、大変憂慮されるべきものです。

1 世界遺産の保存・整備・活用・継承のために

十分な文化財予算および観光・防災・周辺整備予算の確保と、各省庁の連携によるきめ細かな支援策づくりをお願いいたします。

 

2 「世界遺産特別法」等

諸問題の包括的な解決を目指した「世界遺産特別法」の制定、また世界遺産の保全活用財源の確保に向けた「全国世界遺産宝くじ」創設をご提案申し上げます。

 

イタリア世界遺産特別法(2006年)の概略

第1条      イタリア世界遺産の価値                                          (イタリアの世界遺産は)その比類なき価値により、イタリアで最も顕著な文化遺産、景観遺産、自然遺産であり、国際的レベルでイタリアを代表するものである

第2条      事業の優先権                                                (イタリアの世界遺産は)現行法によって財政援助の対象であると定める場合、保護事業および修復事業の優先権を得る

第3条  管理計画に関する国内法上の体制

第4条  支援対策 (持続的観光、周辺整備、教育などとの関係についても記載)

第5条  管理計画、地域観光システムに関する諮問委員会(2003年にできたイタリアの世界遺産管理計画及び地域観光システム諮問委員会に、イタリアの世界遺産に関する意見を述べる権限を付与)

3 2020年に向けて − 東北・九州の復興と、「東アジア特化型」

インバウンドからの脱却

 

2020年に向け、わが国の新・旧魅力の最たるものである「新幹線×世界遺産」による日本アピールをご提案いたします

 


各遺産地別の現況と要望内容

 
 姫路城(兵庫県姫路市)

平成27年に5年間をかけた保存修理が完成し、純白の大天守が大きな話題となっています。城内でのイタリアオペラの上演など、史跡の活用にも努め、27年度には286万人の来訪者を迎えることができました。
・2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、城をより一層活用して、景観誘導や回遊性を高めるための整備を進めて行こうとしています。
・108ヘクタールに及ぶ特別史跡指定地における現状変更許可と私人の生活や経済活動を両立させ、バッファゾーンの歴史的景観誘導を進めるためには、世界遺産の保存管理について統一的にコントロールする組織体制の整備と、文化財の新たな活用のモデルケースとなるような、新しい手法づくりが必要です。

 

法隆寺地域の仏教建造物(奈良県斑鳩町)              

・法隆寺を中心とした滞在時間型の通過観光地であり、法隆寺周辺を「まちあるき」する観光客が非常に少ないため、世界遺産の存在がなかなか地域経済の活性化につながって行きません。
・奈良市と連携して世界遺産を活用した周遊観光を目指すべく「連携誘客宣言」を発表しました。また、民間事業者へ積極的にハード整備を含めた起業支援することで様々な事業者進出を期待し、雇用の創出に繋げたいと考えています。
・国に最も望むのは、世界遺産登録が増加する中、それを有する都市のブランド力強化のための、内外へのプロモーション費用に対する支援です。



 古都京都の文化財(京都府京都市・宇治市、滋賀県大津市)

・京都市では、昭和5年の風致地区指定以降、平成19年に新景観政策を実施するなど、地域の特性を考慮した良好な景観の保全や形成に努めています。しかし、バッファゾーンについては、所有者、市民とも十分に理解されていない状況であり、バッファゾーン内の開発行為について、法の規制内の行為であっても、地域住民には理解が得られない行為とみなされるケースが発生しています。そこで、京都市では、平成26年度から歴史的景観を形成する重要な要素である世界遺産、寺社等とその周辺(バッファゾーン等)の景観に関する総点検を実施し、今年度も引き続きその保全についての具体的施策の検討を行うこととしています。
・バッファゾーンの概念を明確化するとともに、バッファゾーンの良好な景観形成や土地利用を誘導し、世界遺産とその周辺市街地の魅力を向上させるため、国を挙げてのバッファゾーンの在り方の検討及び体制整備、特別法制定による国策としての位置づけと、財政支援を伴う規制及び更なる景観保全を誘導する制度の整備を要望します。
・なお、世界遺産登録された「古都京都の文化財」(宇治市・大津市含め17社寺城)以外にも、これらと同等の価値を有する文化遺産が多数存在するため、その周辺環境も含めた保存の在り方、また、維持継承していくための新たな「活用」の視点も必要となってきています。

 

白川郷・五箇山の合掌造り集落(岐阜県白川村・富山県南砺市)

・国庫補助として茅葺き屋根の葺き替えを文化庁の補助を得、継続的に行っていますが、それらに該当しない景観修繕など小規模事業のほとんどが地元の役割となっています。建物や土地などの指定文化財への補助はあるものの、例えば保全に不可欠な茅場の整備などは補助の対象外です。
・世界遺産に関わる国の補助事業メニューの充実を求めます。



 原爆ドーム(広島県広島市)

・原爆ドームは通常の文化財建造物とは異なり、破壊された建物を破壊された時点の状態に限定して全体を保存することが、最も文化財としての価値を示すことになりますが、このような建物の保存技術は確立していないため、保存工法や保存材料に関する技術的な支援を要望します。

  

嚴島神社(広島県廿日市市)

・世界に類のない海中に建つ社殿建築であり、防災上の大きな問題を抱えています。また、建造物群の保存修正にも相当額の事業費負担が生じていることから、国庫補助の加算措置などの支援をお願いします。
・地方圏を越えた外客誘致への積極的なお取り組みをお願いいたします(例:中国・近畿には9件の世界文化遺産指定地があります。以外に東京+日光・平泉・富士山、近畿+白川郷・五箇山、中国+九州、中国+四国等)


古都奈良の文化財(奈良県奈良市)

・国内外を問わず、日本の世界文化遺産巡りを促すような統一的な観光キャンペーンを展開し、それに対する補助金等の支援を要望したいと思います。
・世界遺産の近くには「ならまち」と呼ばれる歴史的景観を残す町並みがあります。市も町家の保存活動を進めてはいますが、やはり住民にとっても改修費等の問題もあり、プレハブ住宅・駐車場化が進み、古都奈良の風情は失われていっています。市民により積極的に学習機会の提供を行うなどして、「世界遺産のあるまち」という地域に対する誇りを持ってもらい、自然にその町並みを受け継ごうと思えるような仕組みを作っていければと考えていますが、なかなか思うに任せない状況があります。



 日光の社寺(栃木県日光市)

・世界遺産の継続的な活用による地域活性化が最大の課題です。
・外国人観光客を受け入れるに当たり多言語案内表示の不足、また各構成資産を世界遺産として認識できるマークがないことに問題を感じています(後者についてはユネスコマークを各地で共通使用できるようになれば理想的です)。
・史跡の整備・活用計画に基づいた域内の各種整備事業の調整、並びに世界遺産ガイダンス施設の設置、観光シーズンにおける渋滞対策といった課題もあります。



 琉球王朝のグスク及び関連遺産群(沖縄県那覇市・うるま市・南城市・中城村・北中城村・今帰仁村・読谷村)


・国営公園として整備されている首里城と、それ以外のグスクなどにおける事業に著しい格差があります。
・沖縄記念国営公園(首里城公園・海洋博公園)に県内世界遺産(首里城跡以外に今帰仁城跡、座喜味城跡、 勝連城跡、中城城跡、園比屋武御嶽石門、玉陵、識名園、斎場御嶽)等のセンター機能持たせ、沖縄の歴史への理解促進や、各世界遺産への誘導ができるようにしていただくことを提案いたします。
・以外に、緩衝地帯での便益施設などへの補助制度の創設、グスクを遠目から見るためのビューポイントの整備、コア内のバリアフリー化などが課題となっています。

 

紀伊山地の霊場と参詣道(三重県・奈良県・和歌山県)

・各省庁それぞれで行っている世界遺産に対する支援を、関係省庁で連携を行うことにより、よりきめ細かな支援をいただくことを願っています。例えば、コアゾーンの土地の買上げや修理整備に国庫補助が設けられていますが、補助の対象は200万円以上の事業です。古道の修繕としては石畳の破損や土砂の崩落、倒木などの小規模な破損が多いため、200万円以下の事業がほとんどです。
・古道(熊野古道、大峰奥駈道など)の両側約50メートルをバッファゾーンとしており、関係市町村の景観条例などで保護されていますが、国庫補助の対象にはなっていません。これらを次世代に引き継いでいくためには、バッファゾーンにかかわる国庫補助金の確保が必要です。

・近年外国人観光客が急増しています。東京オリンピック・パラリンピック時に外国人観光客をおもてなしする観点からも、案内標識等周辺環境整備への支援充実を要望します。



 石見銀山遺跡とその文化的景観(島根県大田市)

・世界遺産登録後の平成19・20・21・22年の4回、見学道や遺産域内の人家に最大3・6トンの落石が発生しました。幸い人的被害はな かったものの、未然に被害を防ぐことを目的としてコアゾーンのうち来訪者が多い地域、人家の密集している地域などを対象に、岩石分布調査を県が実施。調査の結果、落石対策が必要な箇所が22地区あり、県と市が連携して対策事業を行ないつつあります。
・現在、県「治山事業」、県「急傾斜地崩壊対策事業」、国県補助「史跡等保存整備事業」などにより順次対応していますが、長期にわたりかつ多大な予算を必要とすることから、県市のみではその安定的な財源確保が困難であり、世界遺産における国の防災事業の充実が求められます。

・鉱山遺跡としてはアジアで初の世界遺産であると同時に、世界遺産の中に重要伝統的建造物群保存地区などとして、約800人の地域住民が暮らしていることにも価値があり、持続可能な世界遺産とするため、世界遺産の保全と活用に関する包括的な支援が必要です。また、急増する外国人観光客を受け入れるにあたり、多言語での案内標識等 周辺環境整備への支援が必要です。

 

平泉 ー 仏国土(浄土)を現す建築・庭園及び考古学遺跡群(岩手県平泉町)

・観光による東北地方の復興と訪日イメージの回復に、さらに力を入れていただくようお願いします。
・わが国の世界文化遺産の大部分が新幹線などで便利に移動できるという利点を、世界に向けてアピールしていくことが必要です。西側や首都近郊の遺産に加え、平泉は東北新幹線・一ノ関駅からすぐの位置、また白川郷も北陸新幹線・金沢駅から、バスで1時間強の場所にあります。
・世界遺産委員会での決議に伴い発生した報告事務や調査研究、計画策定の遂行に対し、国からのさらなる財政的支援を求めます。



 富士山(山梨県・静岡県)

・富士山の保全だけでなく世界遺産としての景観の保全が重要です。特に心配されるのは再生エネルギー買い取り制度に伴う、大規模太陽光発電システムの設置です。抑止地域における設置自粛をお願いしていますが、それだけでは限界があります。それらの設置にあたっては地元自治体の同意を得ることを義務づけ、違反者には法的手続きを講じられるような制度づくりが必要です。
・都市計画法や景観法等による規制手法のみでは、事業者に求める景観対策には限界があります。バッファゾーンの良好な景観形成や土地利用を誘導し世界遺産とその周辺市街地の魅力を向上させるためには、特別法制定による国策としての位置づけと、財政支援を伴う規制及び更なる景観保全を誘導する制度の整備が必要です。

 

富岡製糸場と絹産業遺産群(群馬県富岡市・伊勢崎市・藤岡市・下仁田町)

・富岡製糸場の年間来場者数は登録後の平成26年度には133万人に上り、来場者の安全を確保しながら100棟近い建造物群の保存整備を進めるには、膨大な費用と年月が想定されます。それらの課題を解決するには、市の限られた予算では限界があります。ついては、富岡製糸場の保存管理・整備活用の着実な執行にあたり、国庫補助金の補助率の嵩上げを要望します。
・史跡については国庫補助により整備を進められますが、東京オリンピック・パラリンピック時に外国人観光客をおもてなしする観点からも、バッファゾーン内におけるまちなか整備の国庫補助金の確保、また案内標識等の周辺環境整備の充実などが必要です。
・観光客には世界遺産としての価値を御理解いただいた上で見学してもらう必要があり、案内所等に解説員を配置する必要があります。その養成・雇用・配置に係る補助の充実が必要です。また安全な環境を確保するため現地に警備員を配置する必要があり、これに係る補助の充実も必要です。



 明治日本の産業革命遺産(長崎市・鹿児島市・荒尾市・萩市・伊豆の国市ほか)


・8件11市にわたる23資産によるシリアル・ノミネーションとしてのつながりを理解していただくことが重要です。情報発信・標識整備・資源案内などに関し、国のさらなるご協力をお願いいたします
・来訪者にとって資産を連続して巡りやすくし、また毎年増加している外国人来訪者にとっても利便性の高い新幹線網を整備することは世界遺産への来訪を促進し、世界遺産の持続的活用に有効と考えられることから、ネットワークの早期完成を求めます。

 

参考資料:世界遺産各地の先進的取り組み事例

(「世界遺産サミット」等でのノウハウ交流より) 

世界遺産名

先進的取り組みの例

平泉

・るんるんバス(平日は30分に1本、祝祭日は15分間隔で5つの資産を回る。乗り放題400円。住民・バス会社・タクシー会社などの協力を得て黒字化に成功)

日光の社寺

・江戸時代から続く日光殿堂案内「堂者引き」(職業ガイド)

・住民主導による「門前まちづくり規範」の策定

富岡製糸場と

絹産業遺産群

・ガイド案内を必須化した遺産見学

・絹産業遺産をキーワードにした(世界遺産以外を含む)地域振興

富士山

・周辺への太陽光パネル設置に対し、静岡県・山梨県の11の自治体が連携し対応

白川郷・五箇山の合掌づくり集落

・世界遺産地区内への観光車両乗入制限の通年実施(白川村)

・世界遺産地区を「車が見えない」状態に(村民の駐車場を地下に、一般観光客の駐車場を国道沿いに設置:南砺市)

古都京都の文化財

・屋外看板の全面規制
・東山地区における「水のカーテン」(火災に備え学校のプール五個分の貯水槽を山上に設置)

古都奈良の文化財

・平城京歴史館(復元遣唐使船・VRシアターなど、平城遷都1300年祭のパビリオンを継続活用。平成28年6月より閉館中だが、移設・再オープンの予定)

法隆寺地域の

仏教建造物

・法隆寺iセンター(観光駐車場に隣接する、ミニ博物館的機能を備えた案内・休憩施設)

紀伊山地の霊場と参詣道

・道普請運動(社会貢献=世界遺産保全を伴う観光)、桜の保全活動(吉野町)・欧米からのインバウンドへの取り組み(高野町・田辺市など)

姫路城

・城周辺の一体的保全整備計画

・フィルムコミションの先駆け(ラストサムライ、大河ドラマ「官兵衛」等)

原爆ドーム

・修学旅行誘致、平和教育等に対応するガイド整備
・原爆ドームと宮島を結ぶ世界遺産航路
・広域連携によるアプリ開発

厳島神社

石見銀山遺跡とその文化的景観

・パーク・アンド・ライド(世界遺産センターに車を置き、バスで移動し、徒歩による観光するスタイルを提唱)

明治日本の産業革命遺産の

・各遺産地が連携したシンボルマーク入り道標の整備
(登録後1年で計200箇所超)

琉球王国のグスク及び関連遺産群

・首里城におけるみやげ物開発

・中城城跡を活用したプロジェクション・マッピング

 


「世界文化遺産」地域連携会議 設立趣意書                  
役員 規約                 
メンバー     活動                 


TOP